「おすすめ」をしない理由
トークを紹介する際、
あえて「おすすめ」という単語を使わないように努力している、という
個人的なこだわりに関することです。
「おすすめ」という一見物腰柔らかで友好的な言葉を使って、
己の価値観を他者に強要したくないなと思っています。
今やネットをひらけば「おすすめ」という単語が何十回と目につきますが、
結果的に満足した「おすすめ」って、あまりないんですよね。
人は想像以上に能動的な生き物なので、
どんなに「おすすめ」されても、結局は自分が(意識的にも無意識的にも)興味をもっていたり、親和性が高いものに好感度を持ちやすいようです。
まったく対極にあるものを「おすすめ」されても、
少なからず拒否反応が出たり、小さな不満が胸に残ったりします。
「なんだ、せっかく『おすすめ』されたのに、微妙じゃないか…」みたいな。
ですが、個人の価値観のレールから外れたもの・こと・文章に触れることって、
人として成長するためにはとっても大切なことです。
自分のコアから、どのくらいまで外れたものがacceptableかというのは、
これまた人によってレンジが違うのでしょうね。
十人十色、もつ価値観は人それぞれ。
私にとってすごく面白いことが、他の人にはすごくつまらない。
逆も然りです。
へぇ〜こんな考え方もあるんだ!っていう、気付き。
その時は全く関係ない、興味がないと思っていたものであっても、
遅効性の毒のように効いてくる時もありますし。。
いつもなるべく同じトーンで編集するようにしています。
淡々と紹介する中で、誰かの心に触れるものがあると嬉しい。
それでも油断すると、さらっと使ってしまう「おすすめ」という単語。。
恐ろしや。